意外と間違える「副作用」と「有害事象」のちがい
こんにちは!薬剤師医大生のハスツー山瀬です!
実習や講義、あるいは国試の勉強をしていて、「副作用」と「有害事象」という言葉、なんとなく曖昧に使っていませんか?「どっちも薬を飲んで体調が悪くなることでしょ?」と思っているなら、実習先の指導薬剤師の先生や、大学の教授に突っ込まれてしまうかもしれません。
実はこの2つの違い、医療系学生の試験対策としてはもちろん、製薬企業の開発職(CRAやDMなど)や病院の就職活動、そして将来の臨床現場等でも出でくる、重要な知識です!
今回は、この2つの違いをパッとスッキリ理解できるように解説します!
- なぜ混同されるか?
- それぞれの違いについて
- 体験談
- まとめ
1. なぜこの2つが混合されるか?
大学の講義ではサラッと流されがちなこれらの用語。私自身、製薬会社に勤務するまで(開発職として、新薬の開発に従事)、違いを明確に説明できませんでした。
日常会話や一般的なニュースでは、どちらも「薬を飲んだら体調が悪くなった」という意味で一括りに「副作用」と呼ばれがちです。しかし、医療の現場や新薬を開発する国際的なルール(ICHガイドラインなど)においては、これらは明確に区別されています。
ここが曖昧なままだと、実習で症例報告をまとめるときや、国試の臨床問題を解くときに、「因果関係」の評価で必ずつまずいてしまいます。
2. 5秒でわかる!「因果関係」があるかないか
結論から言うと、この2つを分ける決定的な基準は「薬との因果関係が疑われるかどうか」です。
以下の表に、これらを整理した内容を示します。
| 項目 | 有害事象(Adverse Event: AE) | 副作用(Side Effect) |
| 定義 | 薬を投与された患者に生じたあらゆる好ましくない出来事 | 薬の目的以外の作用で、因果関係が否定できないもの |
| 因果関係 | 問わない(関係なくてもAE) | ある(または可能性が高い) |
| 具体例 | 投薬後に風邪をひいた、交通事故に遭った | 抗ヒスタミン薬を飲んで眠くなった |
有害事象(AE)は、網の目がものすごく大きい「地引き網」のようなものです。薬を飲んだ後に起きた体調不良やアクシデントは、それが「たまたま引いた風邪」であれ「不注意による交通事故」であれ、まずはすべて有害事象としてカウントします。
その中から、医師や薬剤師、製薬企業が「これは薬の薬理作用(眠気やめまいなど)のせいで起きた可能性が高いな」と判断して残ったものが「副作用」になります。つまり、「副作用は、有害事象の一部」という包括関係にあります。
3. 【体験談】就活の面接と臨床実習で救われた話
私が薬学部のときに製薬企業のインターンシップや面接に臨んだ際、「臨床開発において一番大切にしたいことは?」という質問に対し、この有害事象の概念を交えて答えました。
「目に見える副作用だけでなく、一見関係なさそうな有害事象の収集を徹底することが、将来の患者さんの安全につながると考えています」
この回答は、開発のプロである面接官の先生方に「お、しっかり地盤の知識があるな」と非常に好印象でした。
また、医学部の臨床実習でも、患者さんのバイタルや体調変化を追うときに「これはタイムライン的にAE(有害事象)だけど、カルテから見て副作用の可能性はあるか?」と一歩深く考える癖がつきました。これにより、指導医の先生とのディスカッションが圧倒的にスムーズになりました。
4. まとめ
副作用は、薬の目的以外の作用で、因果関係が否定できないもの。一方で、有害事象は、薬を投与された患者に生じた、あらゆる好ましくない出来事のことを指します。「副作用」と「有害事象」の境界線がクリアになると、カルテの読み方や論文のデータの見え方がガラリと変わります。医療系学生として、この違いを説明できることは信頼されるプロへの第一歩です。
以上、「副作用と有害事象のちがい」でした!
いかがだったでしょうか?少しでも皆さんの勉強の助けになれれば幸いです😊
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!


